コラム

直感を信じろ、自分を信じろ、好きを貫け、人を褒めろ、人の粗探ししてる暇があったら自分で何かやれ。

ここ一週間、たくさんの日本の若い人たちと話した。JTPAツアー、九州大学ツアー、そして昨日のLingrイベント。それでつくづく思ったこと。もう前にも一度言ったことだし、当たり前のことだし、言わなくても伝わっているだろうとふと思っても、しつこく言おう…

最近、これまで以上に真剣に一つ一つのことに取り組んでいるような気がする

先週はJTPAシリコンバレーツアーがあって、木曜の夜7時から質疑応答含めて二時間弱の講演をやって、そのあと皆と懇親会で参加者たちに夜11時過ぎまで付き合った。若い人たちを相手に本当に必死で話をした。結果、頭が冴えて午前三時まで眠れなかった。 また…

悲観主義とオプティミズム

一週間東京に行って帰国したところ。これからしばらく寝たり起きたりで、消耗しきった身体に体力が戻るのを待とう。今年二回目の東京だったが、こちらに戻ってくるとすべてのモードが全く変わって、ブログを書く力もようやく沸いてくる。 ある日、東京で気の…

「ビスタ」を無意味にするグーグル「二つ目の顔」

フォーサイト誌1月号「シリコンバレーからの手紙」(125)に書いた「「ビスタ」を無意味にするグーグル「二つ目の顔」」 http://www.shinchosha.co.jp/foresight/web_kikaku/u125.html が、ネット上にアップされました。 ・・・・・・・ 人類の過去の叡智(世…

無限から有限へのマッピング: ものを書くということ

金子金五郎(http://www.shogi.or.jp/syoukai/bukko/kaneko.html)なんて誰だかよくわからん、というのがこのブログの大半の読者なのは承知のうえで、僕が金子金五郎のことを書くのは、「一局の将棋」という無限の広がりを持つ対象を、有限の字数、読者の有限…

平野啓一郎さんの「巧みに生きるか、善く生きるか」を巡って

平野さんの公式ブログの最新エントリー「巧みに生きるか、善く生きるか、……」(是非全文読んで考えてみてほしい) http://d.hatena.ne.jp/keiichirohirano/20070121 を巡って思ったことをちょっと書いてみる。 『ウェブ人間論』の対談をしていた時にも考えてい…

知的生産のプロとしての「サバティカル」の決意

フォーサイト誌12月号「シリコンバレーからの手紙」(124)に書いた「知的生産のプロとしての「サバティカル」の決意」 http://www.shinchosha.co.jp/foresight/web_kikaku/u124.html が、ネット上にアップされました。 年の瀬が近くなるといつも、さて「これ…

司馬遼太郎の講演を聴く

私事で少しだけ東京に来ている。 今回の機内で聞いたのは司馬遼太郎の講演。 「飛行機という会場」 http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20061010/p1 という文章で書いたように、機内で講演を聴くというのは絶対おすすめの時間のすごし方だ。新潮CD講演「司…

対談●小宮山 宏 vs 梅田望夫「好奇心と冒険心に火をつける「ウェブ大人道」」

1月6日(土)発売のプレジデント誌 http://www.president.co.jp/pre/20070129/index.html に、全部で6ページにわたる小宮山宏東大総長との長い対談が掲載されました。 その中でも、イノベーションを生む社会を作るために必要な「大人の振舞い方」について話し…

Web 2.0の踊り場について

前エントリー「「Wisdom of Crowds(群衆の叡智)」元年」に「三上のブログ」からトラックバックをいただいた。案の定、僕がわざと使った「踊り場」という言葉への反応であった。 http://d.hatena.ne.jp/elmikamino/20070106/1168070930 梅田望夫さんが非常に…

「Wisdom of Crowds(群衆の叡智)」元年

謹賀新年。今年もどうぞよろしく。 「ウェブ人間論」の「おわりに」で 僕は「ウェブ進化論」に対する感想を、ネット上で一万以上読み、そこからたくさんのことを学んだ。読者畏るべし、と思うことしきりだった。 文章を構成する言葉の多義性や、言葉が喚起す…

ぼろぼろになるまで読んだ四冊の本

日経新聞文化部から夕刊読書欄「読書日記」に四回連載(12月)をしないか、という依頼があった。最近の本の書評ではなく、「思い出の本」「感銘を受けた本」を四冊選ぶようにとのことだった。一回の分量はわずか550字。難しいなぁと思いつつ、これも経験と引き…

毎日新聞夕刊「ダブルクリック」欄・第十二回(最終回)「総表現社会へ」

毎日新聞火曜日夕刊コラム欄の第十二回(最終回)です。 団塊の世代とは、昭和二十二 (一九四七) 年から二十四(一九四九) 年の三年間に生まれた世代で、その数八百万人にも及ぶ。来年は団塊の世代が初めて還暦を迎える年である。 拙著「ウェブ進化論」 (ちくま…

2006年から2007年へ

「ウェブ進化論」が思いがけなくベストセラーになって、僕にとっては予想外のことが起き続けた2006年であった。こういう機会も人生に一度のことだろうと、少し無理をしてでも、新しい経験を求めた。 「ウェブ人間論」という形で本になった平野啓一郎さんをは…

『プレジデント』誌の新年号(1月6日発売)お楽しみに

「プレジデント」誌編集者のコラム「aiai今週の喜℃"愛"樂」は「ネアンデルタール人のつぶやき」 http://www.president.co.jp/pre/special/aiai/121.html で、話題はデジタル社会の世代論。 彼の部下は電話をうまくとりつげない。ちなみにこの友人の勤め先は…

やめることを先に考えよう・2006年末バージョン

昨年末(2005年12月28日)、「やめることを先に考えよう」という短い文章 http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20051228/p4 を書いたのだが、いまだにこのエントリーにはけっこうアクセスがある。共感していただけた方が多かったのではないかと思う。 皆、年の…

毎日新聞夕刊「ダブルクリック」欄・第十一回「長期休暇」

毎日新聞火曜日夕刊コラム欄の第十一回です。テーマは「サバティカル」。じつは今発売中の「フォーサイト最新号」に、「知的生産のプロとしての「サバティカルの決意」」という文章を書き、かなり詳しく僕の決心について書いています。この短いコラムは、そ…

グーグルとテレビ局の権利交渉の本質

フォーサイト誌11月号「シリコンバレーからの手紙」(123)に書いた「グーグルとテレビ局の権利交渉の本質」 http://www.shinchosha.co.jp/foresight/web_kikaku/u123.html が、ネット上にアップされました。 十月十四日、ナリーグ優勝決定シリーズ第三戦「ニ…

毎日新聞夕刊「ダブルクリック」欄・第十回「次の十年」

毎日新聞火曜日夕刊コラム欄の第十回です。 十一月、母校の中学二年生二百五十人を対象に、インターネットの進化に関する特別授業をした。冒頭でアンケートをとったのだが、ほぼ全員がインターネットとグーグルを当たり前の道具として使い、半数以上がユーチ…

毎日新聞夕刊「ダブルクリック」欄・第九回「将棋の魅力」

毎日新聞火曜日夕刊コラム欄の第九回です。 ある新聞社からの誘いで将棋タイトル戦を観戦したことがある。 一日目は、タイトルを争う二人の棋士とともに東京から地方のタイトル戦会場に移動して前夜祭に出席する。二日目は、朝九時の対局開始に立ち会い、そ…

毎日新聞夕刊「ダブルクリック」欄・第八回「はじめの一歩」

毎日新聞火曜日夕刊コラム欄の第八回です。 最近アメリカで出版されたアンディ・グロープの伝記について書きました。 僕がシリコンバレーでいちばん尊敬する経営者は、インテルという半導体会社を、ゼロから世界一にまで育てたアンディ・グローブという人で…

「中央公論」の「時評2007」

「中央公論」の「時評2007」というコーナーを一年間、担当することになりました。2006年に茂木健一郎さんが担当されていた枠を引き継いだ、という感じですね。第一回のテーマは、「孫正義は「ウェブ2.0」も牽引するか?」です。本欄への転載はしませんので、…

スペシャリストとオタクはどこが違うか

千住博さんの本は、読んでいて元気が出てくる。以前にも本欄で紹介したことがあるが、次の三冊をまだ手にしたことのない人は是非、読むといいと思う。 きっと絵が好きになる。そして元気が出る。 さて、今日は千住博さんの新刊「ルノワールは無邪気に微笑む…

感動の書「永久保存版 羽生VS佐藤全局集」

最近いちばん感動した本がこれである。 宿命のライバル、羽生善治と佐藤康光の全局(公式戦107局目まで)の棋譜がすべて掲載された永久保存版である。感動したと言っても、この本を全部読みつくす(本当に味わいつくす)までにはきっと何年もかかるので、感動を…

「志の高い人」茂木健一郎さん

茂木さんとお会いしたのは雑誌「アエラ」誌上での対談が最初で、7月のこと。 先週が2回目。 http://kenmogi.cocolog-nifty.com/qualia/2006/11/post_8972.html 来年さらに追加で対談をやって、いずれ本になる予定(詳しいことが決まったら本欄でお知らせしま…

毎日新聞夕刊「ダブルクリック」欄・第五回「松坂投手の挑戦」

毎日新聞火曜日夕刊コラム欄の第五回です。 ちょうど新聞掲載日が松坂の記者会見(11月1日)の前日だとわかったので、メジャーリーグ・ファンとしては何か書きたくなって、こんな文章を書きました。 シアトル・マリナーズが早々に入札価格の高騰から入札をおり…

毎日新聞夕刊「ダブルクリック」欄・第六回「新しい職業」

毎日新聞火曜日夕刊コラム欄の第六回です。 最近「新しい職業」ということをよく考える。 僕は十八年前に、当時はまだ社会的に広く認知されていなかった「経営コンサルタント」という「新しい職業」につき、十二年前に、当時はまだ世界中の人々があまり関心…

毎日新聞夕刊「ダブルクリック」欄・第七回「発明への眼差し」

毎日新聞火曜日夕刊コラム欄の第七回です。 米タイム誌が「今年の発明」に動画投稿サイトのユーチューブを選んだ。「同誌は、今年はユーチューブほど『世界を変えた』発明はないと指摘。ユーチューブは多くの人々に楽しみ、教育、ショックを与える新しい方法…

スルー力(りょく)の重要性

昨夜は、はてな近藤邸@シリコンバレーで、シックスアパート・宮川達彦の米国本社転籍・歓迎パーティがあったので、妻と一緒に参加した。しなもんもだいぶ元気になっていたので、本当によかったね。 その席で宮川達彦に教えてもらったのがこの「スルー力」。 …

ショックと感銘に襲われた韓国少年とのやり取り

フォーサイト誌10月号「シリコンバレーからの手紙」(122)に書いた「ショックと感銘に襲われた韓国少年とのやり取り」 http://www.shinchosha.co.jp/foresight/web_kikaku/u122.html が、ネット上にアップされました。 ・・・・・・・ 札幌大学の三上勝生氏は…