スルー力(りょく)の重要性

昨夜は、はてな近藤邸@シリコンバレーで、シックスアパート宮川達彦の米国本社転籍・歓迎パーティがあったので、妻と一緒に参加した。しなもんもだいぶ元気になっていたので、本当によかったね。
その席で宮川達彦に教えてもらったのがこの「スルー力」。
「高林さんがいま盛んにスルー力って言っているんですよ。僕とか高林さんはけっこうスルー力があるんだけど、○○さんはけっこうまじめだから、いろいろスルーできないんですよねぇ。スルーすればいいんだけど」(宮川)
みたいに使う。ということで、使い方はなんとなく想像がついた。
だがせっかくだから、「いやなブログ」の高林哲による定義を見てみよう。
http://0xcc.net/blog/archives/000133.html

スルー力カンファレンス (スルカン) 開催決定!
ものごとをやり過ごしたり見て見なかったことにしたりすることを「スルーする」と呼ぶようになって久しい今日この頃ですが、このたび「スルー力」、すなわち、スルーする力に関する、 ITエンジニアのためのカンファレンスを開催することになりました。ユニークな靴下でおなじみの某社CTOをはじめとする豪華なスピーカ陣による講演が行われる予定です。
「人生の大半の問題はスルー力で解決する」とはスルー力研究の専門家の間では共通のコンセンサスですが、昨今頻発するネット上での炎上事件、人間関係上のストレス問題、あるいは仕事上での燃え尽きの多発などの事情から、スルー力に対する社会的、特にITエンジニアの間での認知度が足りないのではないか、という問題意識が今回のカンファレンス開催の背景にあります。

さすが高林哲、いいセンスをしているなぁと思う。もうこの「スルカン」って開かれたの?
東京でやった茂木健一郎さんとの対談の中でもこういう話題が出た。「寸鉄人を刺す」ような一言で、僕もよく傷つく。今年一年でだいぶ慣れてきたけれど、もっともっと「スルー力」を身につけていかなければと思う。
茂木さんはテレビにもレギュラー出演していて有名だから、僕の比じゃなくいろいろと嫌なことも書かれるんだろうけど、茂木さんが別の言葉でおっしゃっていたそれを乗り切る知恵も、この「スルー力」の重要性ということだったんだなと思う。
近藤淳也は、「自分の努力やらをよく知っている身近な人から何か言われると凄く気になる(つまり「スルー力」がない)が、一般から何か言われるのには強い(つまり「スルー力」がある)」と言っていた。
へえ、でも僕はひょっとしたら「近藤の逆かもなぁ」と思ったりした。でも「あなたは、最近あんまり身近な人から厳しいことを言われたりしていないからそう思うだけなんじゃないの」と妻から言われ、確かにそうかもしれないと思い直した。相手が身近でも一般でも、厳しいことを言われるのはけっこうつらいもんな。
いずれにせよ、こういう「スルー力」というような、軽いノリでの共通言語ができて重い話題を気軽に議論できるのは、けっこう重要なことかもしれないと思ったのだ。
「人生の大半の問題はスルー力で解決する」
高林哲の名言かもしれない。