Entries from 2007-01-01 to 1 year

サバイバルという言葉が嫌いなら使わないで話そうか

Rich Chen(ex-Google、Hatena Inc.取締役)と「はてなの経営」について話をしていると、彼の「グローバルな発想」からいつも新鮮な刺激を受け、学ぶことが大きい。それは彼がアメリカ人だからではなく「英語圏のネット世界」に「住むように暮らしてきた」から…

生きるために「読み」 「書くこと」で生きる

フォーサイト誌5月号「シリコンバレーからの手紙」(129)に書いた「生きるために「読み」 「書くこと」で生きる」 http://www.shinchosha.co.jp/foresight/web_kikaku/u129.html が、ネット上にアップされました。 ・・・・・・・ 『遠い太鼓』は、四十歳を迎…

サバイバルって当たり前のことなんじゃないの

僕の「座右の銘」は、アンディ・グローブの「Only the Paranoid Survive」(極度な心配性だけが生き残る)という言葉。サバイバルっていう言葉は、ちょっとざわざわするから、わざと使っている。 それで、なんかサバイバルという言葉に極端に「嫌だ」って感じ…

サバイバルのための人体実験を公開すること

ネットイナゴ問題については、はてなブックマーク開発者id:naoyaのダイアリーを基点に皆さんと一緒に考えていくことになります。僕もときどき参加します。 さて、僕が何かを書くと「ポジティブだ」という意見を述べる人がいる。誰が何をどう読みどう思おうと…

最近つくづく思うこと

たとえば小林秀雄や司馬遼太郎といった故人の作品を読み返すとき、彼らはネット上に溢れる無数の読者の「作品に対する感想や批判(ときには罵倒)」を読む機会を得なかったんだなあと思い、現代に生きる幸福を痛感する。 ネットは社会全体を相手にするのだから…

He is more playful!

初夏の気持ちよい夕方、住宅街をジャックと散歩していたら、ある家の前で一人で佇んでいたそばかすだらけの細身の少年が、はにかみながらも意を決したように「ねぇ、ペットしてもいい?」と僕に聞いた。「ペットしてもいい?」というのは、ジャックをなでたり…

刊行記念特別対談「始まりとしての「フューチャリスト宣言」」

東京で行った記者会見の日に追加で行った対談の内容が、 http://www.chikumashobo.co.jp/special/futurist/talk/ にアップされました。フューチャリスト宣言 (ちくま新書)作者: 梅田望夫,茂木健一郎出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2007/05/08メディア: 新…

「注目のキーワード」のページ

地味なアップグレードですが、はてな「注目のキーワード」のページが、ちょっと楽しくなりました。

本を読み、声を上げて笑う

ナンシー関の「記憶スケッチアカデミー」の第二巻が角川文庫から出ているのを書店で見つけて買ってきた。一人で本を読みながら、声を上げてゲラゲラ笑ってしまうことなんてめったにないけど、記憶スケッチ・アカデミーを読むと、なぜかそうなる。記憶スケッ…

ケータイ小説

「中央公論」の「時評」欄を担当しはじめて半年が過ぎた。今回が七回目。 次号テーマは「ケータイ小説」ブームで書いてほしいとのリクエスト。 でも在米ゆえ「ケータイ小説」のサイトなんて一度ものぞいたこともないし、書籍化された「ケータイ小説」のベス…

記者会見

昨日、日曜夕方なのに、そこしか僕と茂木さんのスケジュールがあわず、「フューチャリスト宣言」の記者会見なるものをした。 茂木さんのブログ「鈴が坂道を転がるように」をご参照。 梅田望夫さんと、記者会見した。 帝国ホテルの横で、 『フューチャリスト…

テレビをつけずに日々が過ぎていく

僕はもともとテレビ好きだった。1992年に初めてサンフランシスコに一年住んだときなど、出張で少しだけ東京に戻ったときはホテルでテレビをよく見た。1994年にシリコンバレーに引っ越して以来、年に五回以上日米を往復をする生活をしているけれど、わりと最…

スランプ脱出

関係各所でご心配いただきすみませんでした。

「フューチャリスト宣言」へのたくさんの感想に感謝

相変わらずネット上に書かれた感想は、mixiまで含め全部読んでいる。面白い。 「ウェブ進化論」が出たのが2006年2月だが、それから15ヶ月。人々のネット経験、Web 2.0経験の蓄積ゆえだろうか、当時「当たり前でなかった」ことを多くの人が自ら経験することに…

家日和(奥田英朗著)

おかしくて切ない、〈在宅〉小説誕生! というコピーで、家に居ることが好き、つまり〈在宅〉好きの僕は思わず注文。本が届いてすぐ一気にこの六篇の〈在宅〉短篇小説を読んだ。 中でも「ここが青山」「家においでよ」の二篇がとても印象に残った。 夫の会社…

スランプ

スランプというのはどうしても周期的にやってくる。 突然「ああ、来たな」という嫌な予感とともに。 なぜスランプになったかも、来たときにはだいたいわかっているが、避けようがない。来たら、しばらくは付き合わなくちゃいけない。 もう「慣れっこ」ではあ…

「1976年のアントニオ猪木」(柳澤健著)

本当に面白くて一気に読んだ。著者は1960年生まれ。僕と同年の生まれ。「1976年の猪木」に、高校生のとき、著者もきっと僕と同じように熱狂していたのだろう。 僕はプロレスや格闘技を見るのが好きだが、マニアというほどではない。プロレスについて何かを語…

増刷のお知らせ

茂木さんのところでアナウンスしていたので、こちらでも。 『フューチャリスト宣言』 (ちくま新書)は増刷(初刷40000部、 2刷35000部、計75000部) が決定しました。 ご愛読に感謝いたします。 全国の書店での出足が良いようで有難い限り…

「フューチャリスト宣言」いよいよ発売です

首都圏の大型書店には8日から、全国の書店には9日に並びます。 弾さんが「8日の午前0時過ぎ」にきっと書評をアップされるだろうな(理由は後述)と想像していたら、まったくその通りで、ありがとうございました。 書評 - フューチャリスト宣言 献本の添え状よ…

「最新戦法の話」(勝又清和著 浅川書房)

この本は名著である。 現代将棋を鑑賞するうえでの必読書ではないかと思う。それほど将棋が強くない人でも十分に楽しめる。九章立てで、一手損角換わり、矢倉、後手藤井システム、先手藤井システム、ゴキゲン中飛車、相振り飛車、石田流、コーヤン流、8五飛…

思い出の場所を訪ね歩いて思ったこと

1997年5月1日に独立してシリコンバレーで会社(MUSE)を作った。明後日でとうとう10年になる。 いい記念なので、この週末は土曜と日曜に分けて、アメリカにやってきて過ごした思い出の場所を、妻と二人で訪ね歩くことにした。 初めて一年間アメリカに住んだの…

「フューチャリスト宣言」連休明けに発売

茂木さんのブログ「人生というくるくる回るコマ」で、「見本が届いた」と本の写真が掲載されていたが、僕のところにも昨日見本が数冊、FEDEXで届いた。ネット書店では既に予約販売が始まっていて連休明けから出荷、リアル書店の店頭には首都圏の早いところで…

デイヴィッド・ハルバースタム、シリコンバレーで事故死。合掌。

移動中、ラジオを聞いていたら信じられないニュースが飛び込んできた。今日の午前中の出来事だったらしい(まだ日本のニュースサイトでは報道されていないみたい)。 「Author David Halberstam killed in crash near Dumbarton Bridge」 先週土曜日にUCバーク…

「ウェブ進化論」の中国繁体字版「網路巨変元年」(台湾の先覚出版社)が出版されました。

写真は http://www.flickr.com/photos/shinyai/454157665/ より転載。このflickrにアップされた写真で出版されたのを知りましたが、僕の手元にもそれから数日後に本が届きました。 ところで本のカバー折り返し部分に、「脳科学家」茂木健一郎さんの書評(読売…

科学者に衝撃を与えた「ロマンティックでない」グーグル

フォーサイト誌3月号「シリコンバレーからの手紙」(127)に書いた「科学者に衝撃を与えた「ロマンティックでない」グーグル」 http://www.shinchosha.co.jp/foresight/web_kikaku/u127.html が、ネット上にアップされました。 ・・・・・・・ 日本出張を控え…

見つめ合うジャックとくるみ

http://d.hatena.ne.jp/qoo-chan/20070412

電話もない頃の知的生産

「金子教室」について書いてみて、それを改めて読み、当たり前ながら、電話のない頃と、これだけ通信環境、ネット環境が進んでしまった今の「知的生産のあり方」が激変していることに気づく。 なるほど昭和25年に雑誌に原稿を書く(金子の場合は「将棋の解説…

チャンドラーと村上春樹、書くこと

「ロング・グッドバイ」(早川書房)に、村上春樹が長大な「訳者あとがき」を書いている。その中でチャンドラーの手紙を引用し、書くことについてこう述べている。 うまく文章を書くことは、彼にとっての重要なモラルだった。彼はある手紙の中にこのように書き…

生命とは制御できないもののことである

茂木健一郎「クオリア日記」の「生命とは制御できないもののことである」が面白い。「フューチャリスト宣言」(ちくま新書、5月刊)での対談の中で、「ネット」や「ブログ」や「いまウェブ上で起きていること」を、脳の仕組みや生命現象の本質と照らして、僕た…

昭和の名稿「金子教室」

「将棋世界」だけでなく「近代将棋」もサンノゼ紀伊国屋経由で定期購読することになってしまった。定期購読申し込みが何とか間に合って四月号を入手(サンノゼ紀伊国屋には「近代将棋」が三冊しか入荷しないのだ)。金子金五郎フリークとしては、四月号から「…