将棋

王位戦第二局: 尋常ならざる将棋

21日から22日にかけて有馬温泉で戦われた王位戦第二局(羽生善治王位対佐藤康光挑戦者) http://www.kobe-np.co.jp/46oui/ を並べてみたが、何やら尋常ならざる雰囲気を感じた。まだ観戦記も読んでいないし、棋譜だけからこの将棋の根幹を見極める実力も僕は持…

A Conversation with World Chess Champion, Garry Kasparov

Harvard Business Review誌4月号「Strategic Intensity: A Conversation with World Chess Champion Garry Kasparov」 http://harvardbusinessonline.hbsp.harvard.edu/b02/en/common/item_detail.jhtml?id=R0504B の翻訳をDIAMOND ハーバード・ビジネス・レ…

佐藤康光棋聖の名局

淡路島に将棋を観に行った。棋聖戦第三局。佐藤棋聖対羽生四冠。これが今年の僕の夏休み。羽生さんとは例の「高速道路論」の話をした昨年11月以来の再会。しかし結果は、佐藤棋聖のぞくぞくするような凄い将棋を堪能することとなった。同世代に素晴らしいラ…

アマ竜王戦に出場する最強将棋ソフト「激指」

http://www.yomiuri.co.jp/culture/news/20050506i505.htm きっと今頃、6月25-26日のアマ竜王戦全国大会に向けて、アマチュア側の対「激指」研究も進んでいるのであろう。「激指」がどこまで勝つのか楽しみ。まあまだアマ強豪にはかなわないだろうけれど。 …

野月浩貴の自戦記から

日経・野月・深浦戦第一譜 読みの量はむしろ今年が最高だと思う。しかし読みを重ねれば重ねるほど、自分の持ち味である攻めが出せなくなってしまう。 手厚い将棋が指せるようになったといえば聞こえはいいが、勇気ある決断ができないだけだ。今までは最初の…

コンピュータ将棋、アマ竜王戦へ

読売新聞 2/7/05 コンピューター将棋ソフト、アマ竜王戦全国大会に出場 http://www.yomiuri.co.jp/culture/news/20050207i411.htm 今年6月に東京都内で行われる第18回アマチュア竜王戦(日本将棋連盟、読売新聞社主催)の全国大会に、コンピューター将棋…

内藤国雄九段

日経観戦記 by 小暮克洋 (内藤・井上戦第2譜) 内藤のそばにいるだけで、幸せな気分になるのはなぜだろう。 いつだったか、久保利明八段と三人で真っ昼間からドンチャンやったときもそうだった。赤い顔をした久保八段が「実はボク、南野陽子さんが好きなんで…

チェスの世界の高速道路

NYT 1/13/05 Chess Players Give 'Check' a New Meaning By DYLAN LOEB McCLAIN, Online databases of millions of chess matches make it easier than ever for players to study up on their opponents, taking some of the fun out of the game. Chess Pl…

朝日オープン将棋選手権・棋譜へのリンク

第23回朝日オープン将棋選手権(現在進行中) http://www.asahi.com/shougi/open23/index.html 第22回朝日オープン将棋選手権(予選から五番勝負まで全部) http://www.asahi.com/shougi/open22/index.html 準々決勝以上の棋譜はすべて「将棋年鑑DB」にあり。あ…

ゲームの本質

勝手に将棋トピックス 1/3/05 羽生善治二冠の対談 http://d.hatena.ne.jp/mozuyama/20050103/P20050103SHINSHUN が面白い。対談での羽生二冠の ただ、お互いにミスがすごく少なくて、完璧に近い内容の将棋は見ていると意外にドラマチックではない。お互いに…

後手一手損角換わり腰掛銀戦法

日経 1/1/05 会心の譜 2004(平成16)年王座戦第一局(森内先手、羽生後手) 2004(平成16)年名人戦第三局(羽生先手、森内後手) 1998(平成10)年全日本プロ決勝第三局(羽生先手、森内後手)が伏線

羽生さんの日経元旦対談が深いなぁ

将棋は現行ルールになる過程で盤の升目も駒の力も小さくし、純度の高いものを残した。俳句・短歌同様、直接的表現ではなく行間に万感を込める。日本文化の神髄ではないか。 チェスは将棋に比べてダイナミックで直接的。力と力のぶつかりあい。将棋は微細な違…

My Great Predecessors by Kasparov

「若島正の読書日記」で、My Great Predecessorsという本について知る。 http://www.wombat.zaq.ne.jp/propara/diary.html KasparovのMy Great Predecessors IV到着。(略) カスパロフに、そしてチェスというものに、激しく嫉妬する書物である。すべての将棋…

新刊「米長邦雄の本」を読む。 僕にとっての米長邦雄といえば、まずは「人間における勝負の研究」であった。昭和57年、彼が39歳のときの著書である。 「「将棋で言うと、最善手ではないけれども、指してもよい手ならOK、すなわちどれにしようか、ということ…

「名人戦第5局、羽生善治名人が2勝目」 http://d.hatena.ne.jp/mozuyama/20040604#P20040604MEIJIN 「昨日から今日にかけて行われた名人戦七番勝負第5局▲羽生善治名人 対△森内俊之竜王の対局は、145手で先手の勝ちでした。終局時刻は11時18分。記録的な遅さ…

五番勝負 第3局 先▲羽生善治 名人 △深浦康市 選手権者 http://www.asahi.com/shougi/open22/5ban3/index.html 「「横歩取り3連戦」となって控室も沸いた。アマチュアにはまねのむずかしい定跡なので、食わず嫌いの人も多い。「個性が見られない」とか「対…

高橋和「目を見張る進歩」 http://hobby.nikkei.co.jp/shogi/yamato/ 「コンピューター将棋は近年、目覚しい進歩を遂げている。毎年のように全体のレベルが底上げされ、現在ではアマチュア4段の実力とまで言われるようになった。(略) このペースでいくと数…

将棋世界2004年5月号「棋士たちの真情・森下卓九段」 「二十七歳から三十五歳までは将棋に集中しなければならないと思ってもどうしても出来なかった。(略) ただ心境や環境の変化があって、将棋がおろそかになっていた時期が長かったのは残念です。世紀末でも…

勝手に将棋トピックス http://d.hatena.ne.jp/mozuyama/20040507 「本日行われた朝日オープン選手権第4局▲深浦康市朝日オープン選手権者 対△羽生善治名人の対局は、123手で先手の勝ちでした。」 「先手の快勝譜かと思ったのですが、何と106手目で△8七歩では…

若島正「乱視読者の帰還」より 「「純粋なるもの」は、羽生名人を筆頭にして、現在の将棋界を支える若き俊英たちの将棋に賭ける思いを、プロ八段の島朗がニュージャーナリズムの手法を用いて活写した。図面も棋譜もまったく出てこない将棋本である。そこには…

王座戦観戦記by河口俊彦(先崎・青野戦第一譜、日経米州国際版5月8日付) 「今はほとんどの棋士が対局に専念している。昔は稽古も重要な仕事だったが、時世が変り、稽古がすくなくなってしまった。 ある若手棋士が「将棋界でいちばん偉いのは、外部から仕事を…

深浦康市八段インタビュー(日経)より http://hobby.nikkei.co.jp/shogi/kaiken/ 「現在の将棋界では確かに、事前の研究がかなりのウエートを占めています。戦型によっては、事前の研究で100%近く勝負が決まってしまうことも事実です。ただ、そればっかりで…

第22回朝日オープン将棋選手権 観戦記 準決勝第2局【第2譜】(27〜42手) 先▲羽生善治 名人 △郷田真隆 九段 http://www.asahi.com/shougi/open22/semifinal02/02.html 「解説の島朗八段は、「調子自体は悪くないと思う。ただ、最近の少しひねくれた…

将棋世界4月号「現代に生きる大山振り飛車」より 「大山が初めてこの手(棒銀対策の決定版とも言われる4二金)を指したのは、昭和46年の対中原戦だ。それが、プロ棋士の間ではっきり有力な作戦だと認識されたのは平成5年前後のことだという。(略) 大山は死ぬま…

島朗「王座戦観戦記3/25分」より 「鎧=実力以外にも相手に対局中不安感を与える神器、と彼は定義している。盤上技術と同じくらい、長くプロの世界で生きていくには不可欠の要素だ。実力が伸びているにもかかわらず結果が出せない現象は、棋界では頻出する。…

初手スペシャル(「勝手に将棋トピックス」より知る) http://www.kansai-shogi.com/webmagazine/2-2.htm 「可能な指し手の選択肢は30」 (1)▲7六歩と(2)▲2六歩以外の手としては、(3)▲5六歩、(4)▲9六歩、(5)▲1六歩、(6)▲3六歩、(7)▲6六歩、(8)▲8六歩、(…

将棋年鑑序盤四手チャート http://member.nifty.ne.jp/tanwww/chart.html 平成14年度【圧縮版】手順違い同一局面となるものを合算、一部手順を三手目の数字で統一、対局数の少ない一部手順を省略。 76歩34歩からは5パターン。(対局シェア52.6%) 76歩34歩26歩…

王座戦・川上猛対松本佳介戦(島朗観戦記) 「最近の対局で珍しくないのは、午前中に形勢が傾く、あるいは敗着が出る場合があること。後から考えると形勢を悪くした原因がさかのぼって研究されていくためだ。積極的な後手の4四銀に対して、松本の8八玉が「敗因…

王座戦・川上猛対松本佳介戦(島朗観戦記) 「自然を愛する松本は、数年前から東北と北関東の境に位置する、一人の城を別宅としている。最寄の駅は無人駅。(略) そしてひたすら自然の中で過ごす。将棋の研究をしたり、ゆっくりコーヒーをサイフォンでいれたり…

序盤の分類: 先後それぞれの初手による分類 http://www.kansai-shogi.com/senpou/matome.htm