アマ竜王戦に出場する最強将棋ソフト「激指」

http://www.yomiuri.co.jp/culture/news/20050506i505.htm
きっと今頃、6月25-26日のアマ竜王戦全国大会に向けて、アマチュア側の対「激指」研究も進んでいるのであろう。「激指」がどこまで勝つのか楽しみ。まあまだアマ強豪にはかなわないだろうけれど。
でも、アマ竜王に人間がなった場合はプロの竜王戦に出られるのに、「「激指」が仮にアマ竜王になってもプロの竜王戦には出られません」なんて、勝つ前からわざわざ話を盛り下げるような約束事を作っておくとは、読売新聞と将棋連盟もどうしようもないな、本当に。こういうところから話題を作って盛り上げて、ジリ貧になろうとしている将棋の世界に新しい風を吹かせなくてどうする、って思うけど・・・。
さて、「激指」については、日経新聞5/15にも大きく取り上げられていた。

「激指」の開発者、科学技術振興機構の鶴岡慶雅研究員は指し手を評価する計算式に、玉の周りから包み込むよう寄せる指し方を重視するような要素を取り入れた。一方向から敵玉を寄せるよりも、挟み撃ちする方が評価を高くする。これで玉を捕まえ損ねることが少なくなった。

鶴岡氏らは羽生四冠の六百局を分析して、有力な指し手だけを選ぶ手法を採用した。「直前に動いた駒を駒得しながら取る手」や「駒を取りながら王手をかける手」など羽生四冠がよく指す手を確率的に解析。約四十種類に分け、そうした手が指せるときは優先する。

これからの新しいデータベース、新しいアルゴリズムに期待したい。
この記事は、

序盤で有利に立つ名人に対し、ソフトが終盤で追い込む。未来の「将棋ソフト対名人戦」ではこんな展開が予想される。

こう結ばれているが、そのもっと先で将棋は、F1みたいに、人間とマシンがチームを組んで戦うものになっていくべきだと思う。そういう方向に、将棋という産業が破壊的に進化していけるかどうなのか。ここにも「狂気の継続」がないと難しいだろう。
さて、「激指4」のレビューはこちらが詳しい。
http://www.shogitown.com/book/consi/soft/17geki4-1.html