ゲームの本質
勝手に将棋トピックス 1/3/05 羽生善治二冠の対談
http://d.hatena.ne.jp/mozuyama/20050103/P20050103SHINSHUN
が面白い。対談での羽生二冠の
ただ、お互いにミスがすごく少なくて、完璧に近い内容の将棋は見ていると意外にドラマチックではない。お互いに最短コースを間違いなく突っ走って決着がついているからです。完成度が高いとも言えるけれども、逆にお互いミスをして大混戦になった方が見ている側からすると面白い。
という言葉を引用した上で、
将棋は最善を尽くすと面白くなくなるゲームだという可能性も、我々は念頭に置くべきなのかもしれません。
と書かれている。この間、羽生さんに会ったときに、いろいろなゲームの寿命という話になって、羽生さん曰く、チェスは互いに「負けないための最善手」を指すと引き分けになる可能性が高いので、それがはっきりしてからは「先手がリスクを取って勝ちに行くゲーム」に変質した、とのこと。つまりゲームの質が変わって寿命が伸びたという意味。また連珠についても彼は言及し、「必勝法がわかった連珠の場合、三手目を先手が指した直後に、四手目を指す後手が、その局面で白を持つか黒を持つかの選択権を有するようにルールが変わった」結果、全く新しいゲームに生まれ変わった、という話もしてくれた。「将棋は最善を尽くすと面白くなくなるゲームだという可能性」を他のゲームの本質ということも含めて彼は意識しているのだと思う。