<5/21> 高橋和「目を見張る進歩」
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「コンピューター将棋は近年、目覚しい進歩を遂げている。毎年のように全体のレベルが底上げされ、現在ではアマチュア4段の実力とまで言われるようになった。(略) このペースでいくと数年後にはプロ棋士と平手で指すということも、もはや夢物語ではなくなってきたのかもしれない。」
「肝心の将棋の内容も以前ほど疑問手は指さなくなってきた。むしろ見ているこちらの方が「ああ、そうか」と納得させられてしまう時などは、プロ棋士として身の危険(?)さえ感じる。特に終盤の棋力は相当なものなので、序盤、中盤でリードしない限り、人間が勝つのはなかなか難しいかもしれない。」
「大会の最後にエキシビジョンとしてYSSと勝又清和五段との優勝記念対局が行われた。手合いは飛車落ち。(略) しかし「事件」は起きた。なんとYSSが勝又五段に勝ってしまったのだ!序盤、中盤はプロ有利で進んだが、戦いの岐路で勝又五段が激しい順を選んだのが致命傷となってしまった。コンピューターは駒がぶつかり、終盤になればなるほど強さを発揮するので、ゆっくりじわじわと指す作戦が常套手段。もちろん勝又五段もそれを承知であえて踏み込んでいったわけだが、ソフトの読みの速さと正確さに驚かれたことだろう。」