一ヶ月で一敗しかしないコロラド・ロッキーズ

9月16日といえば、もうあと2週間でシーズンも終わりという時期。ロッキーズはここから11連勝する。9月28日に1つ負けただけで、シーズン最後の2試合に勝ってワイルドカード・プレイオフに出る(最終15戦を14勝1敗)。
そしてサンディエゴに勝ってワイルドカード枠でプレイオフに出て、NLDSをフィリーズ相手に3連勝。そしてNLCS(ナリーグ優勝決定戦)も敵地アリゾナで2連勝した。つまり目下8連勝。9月16日からの約1ヶ月で19勝1敗で、ワールドシリーズ進出まであと2勝になってしまった。
こんな大切なところで急に「ぜんぜん負けなくなった」チームがかつてあっただろうか。
チームが若い。守備がいい。ブルペンがいい。ここぞというチャンスに強い(ここは2005年のシカゴ・ホワイトソックスを思い出させる)。「チームの勢い」が似ているなと思い出すのは、2003年にワールドシリーズを制覇したフロリダ・マーリンズだが、それ以上に不可解なほどに勝ち続けている。
アリーグからワールドシリーズにいくのは、かなりの確率でボストン・レッドソックスだと思う(いまボストンの1勝)。ポストシーズンに進出した全チームの中で、安定した実力でいえばボストンが図抜けて強い。レッドソックスの熱狂的ファンの作家・スティーブン・キングが昨日、観戦中にインタビューを受けて、コロラドの脅威について口にしていた。
今年のアリーグとナリーグの実力差からすると、ALCS(アリーグ優勝決定戦)の勝者が自動的にワールドシリーズの勝者になるという雰囲気が濃厚だったけれど、このコロラドの勢いだとそれもわからないぞという危機感を、ボストンのファンも持ち始めたように思える。
もしこのままレッドソックスロッキーズワールドシリーズということになると、2003年のヤンキース対マーリンズのワールドシリーズのときのような興奮が訪れるかもしれない。