ポストシーズンが明日から始まる

「最近ぜんぜん野球の話がないね」とこの間、友人から言われた。確かに、06年、07年のシーズンは、僕自身が忙しかったことに加えて、地元サンフランシスコ・ジャイアンツの低迷が長く続き、しかも本来ならもっと盛り上がるはずのバリー・ボンズ本塁打新記録もステロイド問題でけちがついて楽しくなかったし、球場に足を向ける頻度が少なくなり(今年はなんとわずか二試合)、メジャーリーグへの気持ちが盛り上がらないままだった。それで明日からポストシーズンなのだが、特に今年はアリーグとナリーグの実力差がありすぎて(アリーグが強い)ちょっと興ざめという気分でいた。
ところが面白いもので、ナリーグの最後の二週間で大どんでん返しが待っていた。
NLDS(ナリーグのディビジョンシリーズ)の片方の試合が、コロラド・ロッキーズフィラデルフィア・フィリーズ戦になるなんて、誰が予想できただろう。ちなみにロッキーズには松井稼がいて、フィリーズには井口がいる。
昨夜のワイルドカード枠の同率一試合決定戦、ロッキーズパドレス(サンディエゴ)は、久しぶりにテレビの前で大興奮だった。4時間半を超える延長13回の大熱戦
ナリーグはニューヨーク・メッツポストシーズンに出られなかった。どんぐりの背比べのナリーグ全体の中では、ぶっちぎりで地区優勝して、ワールドシリーズに出てもそこそこいい勝負ができる唯一のチームがメッツだったはずなのに、「メジャーリーグ史に残るシーズン終盤での大崩壊」と称される失速で脱落。何せ最後の二週間足らずで7ゲーム差で首位だったのに、9月14日から5勝12敗フィリーズにまくられて結局、ワイルドカード枠にも足りなかった。
しかしロッキーズは昨日の試合も含めると、9月16日から14勝1敗フィリーズは、9月13日から13勝4敗。野球は他のスポーツと違って「6割勝つ」のは至難で(今年はアリーグもナリーグも年間勝率は誰も6割に到達していない)、14勝1敗とか13勝4敗というのは、もう神がかり的な数字なのだ。
これでポストシーズン観戦の張り合いが出てきた。
ワールドシリーズは、ボストン・レッドソックスフィラデルフィア・フィリーズで、レッドソックスの4勝1敗と予想しておこう。