夏休みにお薦めの本、二冊。

茂木健一郎さんのブログから、彼の高知での講演会音声をダウンロードして聴いた。
創造性のカギは「脳に隙間を作ること」に尽きるのだそうです。
さて、最近読んで感動した本を二冊、お薦めしておきます。専門と関係ない本でも読んで、ぜひ脳に隙間を作ってください。

わたしを離さないで

わたしを離さないで

凄い小説だった。この本は、できれば事前に何の情報も先入観もなく読んでほしいので、これ以上何も書きません。英語で再読しようと本屋に行って、
Never Let Me Go (Vintage International)

Never Let Me Go (Vintage International)

を買ってきた。この「Never let me go」は「The Remains of the Day」同様、何年か先にきっと映画になるだろう。
もう一冊は、
自壊する帝国

自壊する帝国

国家の罠」の佐藤優の原点。産経書評(http://www.sankei.co.jp/news/060619/boo009.htm)でこう紹介されている。

日本外交きってのインテリジェンス(情報収集・分析・評価)のプロ「佐藤優」はいかに誕生したか−。その秘密のベールを佐藤氏自らが脱いでくれた。ソ連帝国の崩壊をピークとする激動の中で、若き外交官が幾多の情報源と運命的に出会い、膨大な人脈を築いていく。その濃密な交流描写は圧巻に次ぐ圧巻だ。

著者・佐藤優は自著について8月1日の毎日新聞夕刊でこう語る。

「この本は(新約聖書の)使徒言行録がモデル。登場人物はみな、ソ連あるいはロシアと真剣に向き合い、ある瞬間には、それに命を投げ出してもいいと思った人たちだ」

ただ僕は、この本は「青春小説」として読まれるべき本だと思った。「ソ連崩壊」にも「外交」にも「情報」にも興味がない人でも、この本からいろいろなことを感じることだろう。