• ブレーブスの沈滞ムードを吹き飛ばしたのは、大ベテラン、ジョン・スモルツの早めの投入だった。抑えの切り札スモルツを、ボビー・コックス監督は1点差で負けている八回表に投入。それが裏の攻撃での同点を呼んだ。二回を投げ終わったスモルツは、9回裏、気力充実の姿を見せつつ、そのまま打席に入りヒットを放ち、チームを引っ張った。延長に入り、スモルツは異例の三回を無得点で投げきり、さらにアルフォンセカが一回を抑えたところで、11回裏のファーカルのサヨナラ・ホーマーにつながった。ヒューストンの勢いを止めたのは、ファーカルではなくスモルツであった。
  • カージナルス・ラルーサ監督の大胆な継投が功を奏した。3-3で迎えた4回、先発のマーキーを早々と諦めて投入した二番手エルドレッドが乱調で、四球連発の挙句に満塁で3ボールまでいったがそのままじっと我慢。フィンリーが3ボールから凡退したのが、LAの痛恨だった。そのあとには来季のローテーション入りが確実とされる新人・ハーレンを3-3で同点という大事な場面で投入。ハーレンが2回をしっかり抑える間に打線が3点を取り、ブルペンがそのリードを守っている間にさらにダメ押しで2点を追加した。クローザー・イズリングハウゼン投入の必要もなかった。1戦、2戦と理想的な勝ち方をしている。LAのダメージは大きい。
  • カージナルスは今年、ブルペン防御率が、昨年に比べて1点以上改善した。アトランタから左のキング。ピッツバーグから右のタバレスを獲得したのが大きかった。ジャイアンツのオフも、去年オフのカージナルスのような補強を最優先でしなければならない。それがうまくいけば、野手とローテーションは現有勢力のままでも100勝はできる。