サバティカルについて

昨日、フォーサイトのラス前(139回)がネット上に公開され、フォーサイト最終回が載っている雑誌が定期購読者にちょうど届いたこともあり、サバティカルについて、このブログを続けるかどうかについての問い合わせも多いので、簡単に補足しておきます。

  • モノを書く仕事(本の執筆、雑誌等への連載、寄稿)、一般向け講演、取材、対談、鼎談などは、原則としてしばらくしません(期限未定)。前からの約束を果たしきれていない分が少し残っていますが、上半期でだいたい終ります。もう少ししてご案内する、齋藤孝さんとの共著「私塾のすすめ」が五月の連休明けに出たあとは、紙に印刷されたかたちの本はしばらく出ません。
  • シリコンバレーからの手紙」(139)の「いま自らに問いかける「私自身の核」とは何か」で書いたように、「仕事の何から何までをすべてやめる「サバティカル理想主義」」は当面追求しませんので、MUSE Associatesなどの仕事はこれまで通り、何の変化もなく続けていきます。ただ、新しい仕事は相変わらず引き受けていません。
  • 本業の一環で書く仕事が少しだけ残るのに加え、このブログ、趣味(たとえば将棋)で何か書くことは、頻度は未定ながら続けていきます。


これまでに書き下ろしの本を四冊出しました。
書いた順に並べるとこうなります。
シリコンバレー精神 -グーグルを生むビジネス風土 (ちくま文庫) ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書) ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書) ウェブ時代 5つの定理―この言葉が未来を切り開く!
そして、「ウェブ進化論」(原稿用紙約360枚)、「シリコンバレー精神」所収の「文庫のための長いあとがき」(同60枚)、「ウェブ時代をゆく」(同360枚)、「ウェブ時代 5つの定理」(同400枚)は、この二年半の間で集中して書いたものです。
いまからしばらくは、何を書こうとしても、この四冊のどこかに書いたことを変奏したものくらいしか書けないだろう、ということが自分でよくわかるし、新しく書くものより、この四冊を再読していただくほうが、読者にとって実りが大きいに違いないと判断したので、サバティカルをとって充電することにしました。それが理由のすべてです。