編集者からベンチャーのキャリアパス

生命保険 立ち上げ日誌」を読んでいたら、

担当講師は8月入社のK。某出版社で凄腕編集者として、何本もの大ヒット作をプロデュースした逸材。この本とかこの本とかこの本とか、担当した本は総計300万部くらい売れている。

とある。
仕事柄、出版社の編集者の方々と知り合う機会が多いのだが、僕は常々、特に日本においては、すぐれた編集者(またはその資質を持った人)は、ベンチャー創業期の立ち上げ時にきわめて貴重な人材になるのではないか、と密かに思っていたのだ。あまりそういう事例を聞いたことがなかったのだが、このブログで少し自説に自信を持った。
知的能力にすぐれ、文章が書ける。対人能力にすぐれている。常識がある。事務処理能力や段取り力が高い。企画力がある(少なくとも「自分の頭で企画を考える」という習慣がある)。そして一般読者、つまり広く社会を見ている。「売る」ことの意味、「売れる」ことの価値を理解している。納得のいく仕事に対してはハードワークをいとわない。出版社というのは小さな組織であることが多いし、若いときから個が単位で仕事を仕上げていくので、一人でいろいろな仕事をこなすことに慣れていて、知らず知らずのうちに起業家精神っぽいものを身につけている人が多いのだ。
きっとネットライフ企画に入ったKさんは、そういう人なんだろうと思った。