アメリカの大学生のネットワーキングの凄さ

昨日のエントリー「「次の十年」のキャリア構築と「個のエンパワーメント」」をアップした後、よくよく考えてみると、昨日紹介したFast Comanyの「Creating a Gem of a Career」
http://www.fastcompany.com/magazine/103/playbook-gem.html
の中に出てくるアメリカの若者たちのワーキング・スタイルというのは、実はかなり衝撃的だということに気づく。これから、人ひとりの能力、仕事をする能力って、いったいどういう定義になっていくのだろうと思う。

とにかく若者のほとんどが厖大なネットワークを持った状態でキャリア構築を行う時代だということである。これは明らかに、我々の時代と全く違う。
そして皆、プライベートな情報の開示も含めて、旧世代には理解できないほどものすごくオープン。そして、おそろしいスピードで厖大な量の情報を皆がシェアする文化。
そしてチーム、プロジェクト、協力という感覚を皆が共有していて、たとえば何か技術的な問題に直面すればギークの友人にIMで尋ね、問題を解決する。会社の境界など考えずに、外部の人間の知恵を求める。

と、昨日はざっとあらっぽく要約したが、これは考えてみると凄いことだ。
人ひとりの後ろに「Wisdom of Crowds」の個人ネットワーク版がくっついていて、そこに常時アクセス可能な状態で仕事をしていくのが当たり前になり、それで仕事のパフォーマンスが決まってくる時代になれば、その「Wisdom of Crowds」の個人ネットワーク版の質が、個の競争優位の源泉になっていくではないか。
昨日の午後、大学生を子供に持つ同世代の友人と話をしていたら、アメリカのいまの若者たちは、そのことを明確に意識して、高校時代の友人たち、大学で全米に散った友人たちのそれぞれの先でできる友人たち、大学の友人たち、大学を卒業して全世界に散った友人たち、そしてまたその先でできるグローバル・ネットワーク・・・・・、そういうネットワーク全体を「自分の財産」として蓄積し、きちんと丁寧に日々メンテナンスしていこうときわめて意識的だというのである。そこで昨日紹介したSNSの「Facebook」が使われるわけだ。
そしてそれが、ただ人生を豊かにする友達のネットワークというだけではなく、組織に属しながらもリアルタイムで「外部の知恵」としてそのネットワークを活用しながら仕事をしていくために使われる。一つ前の世代とは感覚が全く違うだけでなく、それがうまくワークしたときのパフォーマンスたるや、我々の想像を超える。
まさに「個のエンパワーメント」である。