天馬、翔ける

安倍龍太郎の「天馬、翔ける」が面白かった。安倍龍太郎隆慶一郎の後継者であることは知っていたがちゃんと読んだのは初めて。頼朝と義経をめぐる物語だが、ここ20年くらいの歴史研究の成果や戦前の民俗学研究の再評価を踏まえた仮説の新しさをふんだんに含んでいて、楽しめた。
天馬、翔ける 上 天馬、翔ける 下
僕がこんな専門外の本を紹介しても、ただの感想文にしかならないけれど、楽しみとしての読書案内として、権力側が営々と築き上げてきた日本史の通説に、新しい解釈をもって挑む挑戦成果を読むと、とても元気が出てくる。
そんな観点で面白かった本を列挙します。

余多歩き―菊池山哉の人と学問

余多歩き―菊池山哉の人と学問

蒙古襲来―転換する社会 (小学館文庫)

蒙古襲来―転換する社会 (小学館文庫)

古文書返却の旅―戦後史学史の一齣 (中公新書)

古文書返却の旅―戦後史学史の一齣 (中公新書)

無縁・公界・楽 増補 (平凡社ライブラリー)

無縁・公界・楽 増補 (平凡社ライブラリー)

異形の王権 (平凡社ライブラリー)

異形の王権 (平凡社ライブラリー)

僕の叔父さん 網野善彦 (集英社新書)

僕の叔父さん 網野善彦 (集英社新書)

捨て童子・松平忠輝(上) (講談社文庫) 捨て童子・松平忠輝(中) (講談社文庫) 捨て童子・松平忠輝(下) (講談社文庫)