簡単な近況報告
期限未定のサバティカルに入って約半年が経過しました。半年前にも書いたように、すべての仕事をやめて休む「サバティカル理想主義」は追わず、MUSE Associatesなどの仕事はこれまで通り、何の変化もなく続けています。
そして、サバティカルに入ってできた時間の余裕は、子供のころから大好きだったけれど三十年近く忙しくてできなかった将棋鑑賞や将棋にかかわることに、ほぼすべてあてています。
先日の王位戦第七局の中継ブログを担当した北海道新聞(道新)のブログにこんな言葉がありましたが、
私たちは将棋が好きだ。棋士が好きだ。将棋を愛している人たちが好きだ。無駄に熱いと笑われようと、日本文化の大切な誇りを共有しようと思った。だから、将棋の世界をわかりやすく伝えようと、挑戦した。依然として私たちは非力であるが、その志をまだ見ぬ多くの人たちと育てていきたいと思っている。
僕の気持ちも、ほぼこれと同じです。
六月には棋聖戦第一局(佐藤羽生戦)の観戦記を書き、七月には王位戦第二局(深浦羽生戦)を観戦しましたが、今月は、ついに実現した夢のカード、竜王戦第一局(渡辺羽生戦)観戦のために、パリに行きます。
パリで観たこと考えたことは、何らかの形で文章にしますが、そのことについては詳細が決まったところで、追ってお知らせします。
ところで、最近読んだ文章で強い衝撃を受けたのは、新潮9月号に掲載された水村美苗さんの「日本語が亡びるとき」という長篇評論(280枚)でした。これについては11月初旬に本として出版されるとのことなので、そのときに感想を書きたいと思っています。
あと「ウェブ時代をゆく」の韓国語版が刊行されました。