「九六年夏」にも似た未来創造への狂気が溢れる

フォーサイト誌6月号「シリコンバレーからの手紙」(117)に書いた「「九六年夏」にも似た未来創造への狂気が溢れる」
http://www.shinchosha.co.jp/foresight/web_kikaku/u117.html
が、ネット上にアップされました。「ウェブ進化論」以降のシリコンバレーについて概観しました。

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(1)シリコンバレー全体が目指すべき方向の合意、(2)それを後押しする潤沢な投資資金、(3)出口で待つ豊富な資金。この三枚のカードが、久しぶりにシリコンバレーに揃ったのだ。
 確かに「Web 2.0」の定義は相変わらず曖昧だ。しかしその定義を議論し続けるのではなく、数百、いや千以上のベンチャーを本当に作って競争・淘汰させ、その中から一つでもいいからグーグルみたいな突然変異を生み、「Web 2.0」という概念が本当は何だったのかを実証してみよう、そのプロセスに全体として一兆円くらい張ってもいいんじゃないか、という気分がシリコンバレー全体に出てきた。
 グーグルへの投資で莫大な利益を上げたシリコンバレーの二つのベンチャーキャピタル、クライナー・パーキンス(Kleiner Perkins Caufield & Byers)とセコイア(Sequoia Capital)も、グーグルを脅かす新しいベンチャー群に、既に大金を張り始めている。こうなると、シリコンバレーの持ち味たる「未来創造への狂気」が、この地全体に溢れてくる。
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来週くらいからまたこのブログを頻繁に更新しようと思いますが、まずはこの文章の全文を、新潮社「フォーサイト」誌サイトでお読みください。