• 結局、セントルイスは何も起こすことができず、ボストン4連勝でワールドシリーズは終わってしまった。
  • ボストンのモメンタムはそれほど凄かったわけだが、セントルイスには、この4戦目を「なりふり構わず、翌日のことなど考えず、どんなことをしてでも勝つ」という意志がなかった。野球はもともと「勝ったり負けたり」で長期戦で争うゲーム。でも「この試合だけはどうしても勝つぞ」と監督が思う場合には采配がぜんぜん違ってくる。ボストンのフランコーナ監督は、3連敗後の対ニューヨーク第4戦に、そういう采配をした。でもラルーサ監督は、「勝ったり負けたり」の野球、つまりふだんと同じ野球を昨日もした。トニー・ラルーサは、その頭の良さゆえにポストシーズンに弱いのだ。2002年のワールドシリーズ第6戦、第7戦のダスティ・ベーカー(当時サンフランシスコ監督)を思い出す。
  • これで今年の野球はおしまい。疲れが出ていただけに何だか少しほっとした。これから三月までは、少し別のこともできる。
  • 何はともあれ、今年の野球は、ボストン対ニューヨークの「第4戦の7回から第7戦の3回くらいまで」にすべてが集約されている。十年たっても話し続けていることと思う。