中央公論「著者に聞く」、文藝春秋「黄金世代の勉強術」特集
12月10日発売の「中央公論」一月号「著者に聞く」欄で、インタビュー記事が掲載されています。
――・・・・・・なぜ『ウェブ進化論2』を書かれなかったのでしょうか。
梅田『ウェブ進化論』を発表した後、多くの編集者から、「一つのカテゴリーを創造しましたね」と言われました。確かに、ウェブに関するテクノロジーを解説した本は新書だけでも大量に出版されましたね。しかし、そういう類の情報はネットにも溢れているわけで、自分にとってはカテゴリーを作ったところでもう終わりかなと。
それに、『ウェブ進化論』で提示した枠組みを変えなければならないような大きな出来事は、その後も起きていないと思います。ユーチューブもフェースブックも、同じ枠組みに埋め込めます。次に大きな動きがあったときには、僕よりずっと若い人が「決定版」を書いてくれればいい。
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梅田 ・・・・・ 僕はよく楽観的すぎると批判されますが、問題意識としてはまったくオプティミズムではないんです。きちんと読んでもらえれば、そのことが分かると思います。
同じく12月10日発売の「文藝春秋」一月号「黄金世代の勉強術」特集で、「ウェブは知識の宝の山」という文章を寄稿しています。
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ここで簡単に、私のウェブ利用術を紹介しよう。著書の中でグーグルのすごさを紹介してきたので、私はグーグル愛用者と思われることが多いのだが、実際はあまり使っていない。多種多様な分野について調べるときには検索サイトであるグーグルは有用だが、私のように「情報分野の最先端」と興味の対象が特化している場合には、選び抜いたブログを読む方がずっと効率的だからである。
ブログの書き手は日記のように、毎日、情報を更新するのが普通である。しかも、それを読んだ人々が毎日コメントを書き込んでいく。知の先端の人が書くブログには、自ずと高いレベルのコメントがつくことが多い。注意して見ていると、今、ウェブ上の色々な場所(ブログ)で、非常に高度な議論が同時進行していることに気がつくだろう。
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そもそもウェブが最も役立つのは、何か知りたいテーマがあるときの「カリキュラムづくり」においてである。
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あとは雑誌のほうでどうぞ。