サンデープロジェクト

本欄にいただいたコメントや友人からのメールで、サンデープロジェクトで「ウェブ進化論」が紹介されていたと聞き、どういう文脈だったんだろう、何がどう話題になっていたのか知りたいなぁと思っていたら、やっぱり凄いなぁネットは。日本時間深夜までに、状況がだいたい全部把握できました。なるほどこんな感じで本は独り歩きするものなんだなぁ。
まずは聞き取り。
http://d.hatena.ne.jp/hidematu/20060312

田原氏「今、こんな本があってね、ウェブ進化論ってやつでね、
これ見てびっくりしたのが、
GoogleとYahooがね、アメリカの3大ネットのプライムの売上とトントンになったと、
これからドンドン抜くだろうと、WEBがね。
日本でも起きるかもしれない。」
田原氏「こっち側、あっち側っていう言葉を使っているのね。
こっち側はリアルの社会。あっち側はネットの社会。
GoogleやYahooはあっち側で儲けている。
ホリエモンはあっち側に大きなマーケットができるなっというのは
予感したんだけど、結局、見つからなかった。
でも、投資家にはあっち側があるぞーと宣伝しておいて、
実はこっち側で商売していた。
この問題があると思う。」

そして、雰囲気。
http://d.hatena.ne.jp/glucklich/20060312#1142165535

今朝のサンデープロジェクト田原総一郎が「ウェブ進化論」を手にして
IT関連の若手とかっての基幹産業のベテラン経営者それに、いつものジャーナリスト、アナリスト達が、ホリエモン事件をネタにして、急成長するインターネット社会の功罪から、規制緩和の是非、さらには、日本経済のモラルとルールまでを議論していた。
ホリエモン的なる経営」に虚業とはなんなのか?実業との境はどこなのだろうか?
ネットがあって成り立つ社会にいる人と、これまでの生活にネットを加えようとしている人の会話が成り立つのは難しそうだった。

そして、番組批評。
http://jinsei.livedoor.biz/archives/528329.html

今朝のテレビ朝日サンデープロジェクト』を観た。
ライブドアに見る虚業と実業」と銘打ったコーナーで、田原総一郎がなぜか『ウェブ進化論』(梅田望夫著)を持ち出し、諸井虔吉崎達彦佐々木俊尚、松田憲幸などゲストを相手に『虚業』と『実業』を論じ始めたが、なんともしまらない展開で終始した。
まず、田原総一郎が何のために『ウェブ進化論』(梅田望夫著)を持ち出したのかが分からずじまいだった。
おそらく読んでないか、読んでもよく理解できなかったか、でも今ベストセラーだから持ち出して・・・虚業を代表する本だとでも言いたかったのか、まったくよく分からない。
虚業』を定義しようとして、もう番組の呈をなさなくなった。
村上ファンドは「虚業か実業」との田原氏の問いに、諸井氏が「虚業」とはっきり言い切り、その理由を「人のためになる物を作り出していない」と続けてからは、笑いたくなるような按配で番組は展開した。
誰かが「そんなこと言ったら、銀行だって証券会社だって虚業になるじゃないですか」と言うと、諸井氏は返答に窮してもぐもぐするばかりになってしまった。
ウェブ進化論』で言うと、チープ革命の波を受けて右往左往するテレビという印象で、Web1.0の人たちが集まって見えないWeb2.0を前にうろたえている構図であり、このようなことがさまざまな局面で露呈してくることが予想されます。

追記。「向こう側とこっち側かの区別なし」
http://ondtp.exblog.jp/3331381

しかし、日曜日の「サンデー・プロジェクト」でソースネクストの松田憲幸社長が、向こう側かこっち側かの区別なんかない、大事なのは顧客の支持を得ことのできる会社かどうかだけだと発言していたのも説得力がありました。

追記の追記。内輪話。
http://tameike.net/comments.htm

〇この『ウェブ進化論』、あの田原総一朗さんも、傍線をいっぱい引きながら読んでおられましたぞ。テレビの世界の人は、想像以上にネットを警戒しているようです。『サンプロ』の放映後のランチでは、ソースネクストの松田社長や、ネット企業に詳しい佐々木さんもご一緒に、その辺の話が随分出ておりました。さもありなん。

追記の追記の追記。
http://d.hatena.ne.jp/ArappoCaro/20060313

昨日のサンデープロジェクトでも、この本が話題に上がり、IT関連企業が「虚業か実業」との問いに、諸井氏が「虚業」とはっきり言い切り、その理由を「人のためになる物を作り出していない」といったらしいですが、この理由を挙げているかぎり、このような階層の人々に、いままさにネットでおこっている変化を理解することはできないのでしょうね。