プレジデント誌3月20日号で「ウェブ進化論」が紹介されました

東京出張のとき、プレジデント誌の中嶋愛さんの取材を受けた。
中嶋愛さんはネット上でコラムも持っていて、彼女のユーモアたっぷりのエッセイには熱狂的ファンもけっこういる。
http://www.president.co.jp/pre/special/aiai/
一方、硬い翻訳書もありで、

仕事の裏切り なぜ、私たちは働くのか

仕事の裏切り なぜ、私たちは働くのか

才能溢れる女性である。
ところで、このプレジデント誌3月20日号の特集は「「考え方」革命」である。
http://www.president.co.jp/pre/20060320/index.html
表紙に、はてな創業者・近藤淳也の写真が、大前研一氏やホンダの福井社長らと並んで載っていて、驚いた。実はこの号に載っている近藤淳也のインタビュー記事(「ユーザの脳を無償で使える」P74)も、愛さんの取材によるもの。
インタビューが終ったあと近藤が「こんな面白い取材はなかったですよ」と興奮していたのを思い出すが、近藤がしゃべっているそのままのような練達の文章で、近藤の記事も面白く仕上がっている。うまいなぁと思った。
さて、偶然その同じ号の「本の時間」という欄(P190)に「ウェブ進化論」が掲載された。
愛さんの取材は、堅苦しい取材という感じではなく、楽しく雑談をしているような雰囲気だ。だから僕も何をしゃべったかよく覚えていなかった。
掲載された文章を読んだら、僕の言葉として、愛さんはこんなところをピックアップした。

知的好奇心を持っていれば、当然問うであろうことを、いまの日本の経営者は問うていないように思う。ネット業界の経営者でさえ・・・。みんな、こんなに面白いことが起きているのに、どうして面白いと思わないのだろう。
(中略)
それを考えるだけで面白くて、ここ三年、四年、ほかのことはあまりしないでずっと考え続けてきた

ウェブ進化論」という本は、もう作品として「独り歩き」を始めているから、どう読んでいいだくのも読者の自由である。
ただ、とにかく「面白い」という気持ちが僕の根源にまずあって、ただただ、面白いなぁ、なぜなんだろう、これからどうなるんだろう・・・という知的好奇心から、ネット世界でこれから起ころうとしていることについて何年も考え事を続けてきて、その結果が自然にこの本にまとまってきた、この本はそういうふうに出来上がった、確かにそうだったのである。
そんな当たり前のことを、改めてこの記事を読んで思い出すことができた。愛さんに感謝。