チープ革命の連続: Googleの次は、そしてその次は?

「ウェブ社会[本当の大変化]はこれから始まる」
http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20050617/p1
http://www.shinchosha.co.jp/foresight/web_kikaku/u105.html
はいろいろなところで言及していただき有難い。賛否はともかく何であれ反応があるというのは嬉しいものである。この原稿は5月初旬に書き、5月中旬発売の「フォーサイト」誌に掲載され、一ヶ月遅れ(次の号が発売されたのを期に)で新潮社サイトにアップされたもの。
本稿の場合は、通常の同誌連載とは違い巻頭に掲載されたということもあり、珍しく雑誌読者からの直接反応も少なくなかった。でもネットはやはりよりダイレクトな反応がたくさんあって面白い。
その中から「Ringo's Weblog」の「チープ革命の連続」
http://www.ce-lab.net/ringo/archives/2005/06/19/index.html#a000042
をご紹介しよう。チープ革命は今回で終わりじゃない。これからも十年・二十年周期で必ず大きなパラダイムシフトが起きるはずだ。ならば次は何? その次は何? そういうテーマで書かれたものだ。
Ringo氏によれば、次は「世界レベルの分散検索エンジン」(2025年)だ。

次のチープ革命があるとすれば、あまりにも野心的すぎて、多くのハッカーが口にしなくなってしまったが、本当は心のなかにずっと温められている、「世界レベルの分散検索エンジン」だ。中央サーバーを必要とせず、SPAM行為に対しても耐性をもつ、非常にリアルタイム性の高い、情報の作成と配布とも組みあわさった、自分の力で増植していく、グーグルの置きかえができるツールだ。(略)
私の直感では、このチープ革命が起こるためには、テラバイトクラスの物理メモリと、10Gbpsぐらいの常時接続通信と、ペタバイトクラスの外部記憶装置と、現在の10倍ぐらい速いCPUが、世界中の人に行きわたることが必要だ。20年後のチープ革命の内容はきっとこれだろう。

そしてその次は「神経接続web全体の分散検索」(2045年)だ。

2025年ごろは、ちょうどwebへの初歩的な神経接続が実現する頃である。神経接続が実現したら、webに流れこむ情報の量は、おそらく3ケタ以上のオーダーで跳ねあがる。そのころまでに作られたセンサーネットワークからも大量の情報が入るだろう。光の速度には限界があるので、この情報量をうまく処理するために、やはり今度は、狭い場所に大量のチープなデバイスを集積した次なるグーグルがあらわれる必要が生じる。これが2035年ごろである。
2045年ごろ、デバイスがさらにチープになって、神経接続web全体を分散検索できるようになり、この時点でのグーグルはまたもや置きかえられる。

さてその次は何? ぜひ「Ringo's Weblog」の「チープ革命の連続」をどうぞお読みください。
さて一昨日の「これからの10年飲み会」で参加者の一人から、このダイアリーのカテゴリーになぜ「長寿」が入っているのかという質問があった。僕は今年8月で45歳になるが、実はその倍の90歳まで、何とか頭がクリアな状態を維持して、世界がどういうふうに変わっていくのかを見たいのである。特別変なことをしてまで・・・とは全く思わないけれど、ごく普通にできる努力は精一杯して、長生きしたいと思っているのだ。
90歳とは2050年。その頃は「神経接続web全体の分散検索」の時代ですか。2025年頃の「神経接続」を、65歳になっている僕はどう受容し乗り越えていけるのだろうか。精神の若さをどれだけ維持していられるかがカギだな。こればっかりは、70歳を過ぎても子供のような好奇心を持ち続けている師匠のゴードン・ベルを見習わなくちゃいけない。