ジャック、13歳の誕生日、おめでとう!

今日、2月18日は、ジャックの誕生日。1996年2月18日生まれなので、13歳になりました(大型犬なので、人間年齢では82歳くらいと言われています)。一昨年末に癌の手術をしたあとは快癒して、今はいたって健康です。
体重は35キロ。特に内臓系は強靭のようで、食欲旺盛で、毎日たくさんの快便をします。ただ呼吸器系はちょっと弱くなってきていて、来客で興奮すると喘息っぽくなって苦しいので、最近は家に友人たちを招けなくて残念です。足はさすがに少し弱ってきましたが、毎朝毎夕、それぞれ500メートルくらいは、のんびり楽しく散歩をします。
カメラを向けると興奮するので、誕生日写真撮影会はささっと終わらせました。庭での二枚と、水を飲んでいるところのアップです。



ジャックが生後7週間のときに我が家にやってきたのは1996年の春。
僕たち夫婦がシリコンバレーに来て、まだ一年半しか経っていないときでした。日本に連れ帰ることが難しい、自然の中で生まれ育った大型犬の仔犬と、あのときに一緒に生きていくことを選んだ僕たちには、勢いがあったなあとつくづく思います。本にもたびたび書いたけれど、モノが見えていないからこそできることって本当に大切だなと、改めて思います。ジャックのこともそうだし、いま過去を振り返って、ああよかったなあと思うことはすべて、モノが見えていないからこそできた決心ゆえのことばかりです。
ジャックが生まれて13年。長いようでもあり、あっと言う間という気がします。つい最近、同じ犬種の持ち主の知人から、

13歳? まだまだ行くわよ。うちの子は17歳2ヶ月で、眠っている時間は長くなったけど、Happy dogとして元気よ。

と言われ、遥かに高い目標を設定されて、とても嬉しい気分になりました。できるだけ長生きさせてやりたいと思っています。

ジャック、12歳。おめでとう!

umedamochio2008-03-02

元気で12歳になれて良かったね。
ジャックは、1996年生まれ。
僕が36歳になった年の子なので、二人とも今年は年男(ねずみ年)です。
今日は朝の散歩のときと、午後のひなたぼっこのときに撮影したジャック12歳を記念しての写真集。








今年いちばん哀しかった瞬間、そしていちばん嬉しかったこと

11月20日(火)、その夕方の便で帰国するという日本出張の最後の日。午前中の最後の予定(早稲田大学法科大学院での特別講義)を終えて、ホテルに戻ってメールを開くと、こんな言葉が妻から。

もう仕事はだいたい終わったのかな?
ジャックは残念ながら、がんでした。
戻ってきてから言ったほうがいいのかな?とも思ったのですが、空港に着いて第一声がそれでも疲れているところに良くないかもしれないし、と思ってメールしました。

僕の東京での仕事が全部終わったタイミングを見計らって送られたメールだとわかったので、すぐに妻に電話をした。
その数日前に、ジャックの前足の爪から出血があったため病院に連れて行き、万が一のこともあるので検査しましょう、ということになった、という話までは聞いていた。その検査結果が、黒い大型犬の老犬に多い「爪床部の扁平上皮癌」だったというのだ。感謝祭明けの金曜日(23日)にドクターのところに行き、今後のことについて相談するとのことだった。
ジャックも11歳9ヶ月。人間年齢で言えば七十代に入っているので、何があっても不思議はないのだが、やはり「がん」と聞くと「死」や「別れ」を想起してしまう。今年いちばん哀しかった瞬間だった。
それから飛行機の中でも、ずっとジャックのことを考えていた。
僕たち夫婦は結婚して18年になるが、そのほぼ3分の2の時間はジャックと一緒だった。アメリカ生活14年でいえば、その大半(11年9ヶ月)がジャックと一緒だったのだ。思い出の多くに必ずジャックがいる。犬を飼うのは二人とも初めてだったけれど、一生懸命ジャックを育てたし、深く愛した。
空港に着く少し前、僕は確信した。もしこれで助からないということがあっても、ジャックはとても幸せな犬だったと思うよ、と。そのことなら、本当に自信があるぞ、と。それで気持ちの整理がついた。これから前向きに明るく、ジャックが助かるためにベストを尽くそうと。
空港に迎えに来た妻と話し、金曜日までは何もすることがないということを確認した。
とにかく忙しかった今年の最後の締めくくりにと、休暇をとって仕事から離れ、11月28日から一週間ヨーロッパに行く予定だったのだけれど、それはキャンセルだな、こんな気持ちではいけないよね、ジャックのそばに居よう、ということにした。
がんが全身に転移していれば、もう仕方ないね。そのときは、苦しいことはできるだけ避けよう。でもまだ転移がわからないということであれば「切断手術」を受けようね。でも切断って、どこまで切ればいいのかな。指だけですむといいね。手を全部とか、腕までだと本当にかわいそうだよな。でも若くて元気だった頃よりもいまは横になって静かにしている時間が長くなったから、三本足になっても、若いときになるよりは・・・・。そんな話ばかりしていた。
そして11月23日の金曜日の朝、ジャックを連れて、ドクターのところへ向かった。
ジャックはとにかく、子供のときから、前へ前へ行きたがる犬だった。車に乗せようとして、嫌がったことが一度もない。その日も、楽しいことが待っていると思うのか、とにかく車に乗りたがった。
ドクターは、開口一番、切断手術をしようと提案した。転移していない可能性が高いからと。僕たちは即座にイエスと言い、すぐに今日やってくださいと頼んだ。そしておそるおそる「ところで、どこまで切るんですか」と聞いた。ドクターが「指だけを切断する。それで検査して転移がみつからなければ、一本指がなくなるだけのことで、一週間もすれば、びっこも引かずに歩けるようになる。でも、がんはがんだから、転移や再発については祈るしかないね」と。指だけですめば最高だなと妻と顔を見合わせた。「わかりました。お願いします」
ジャックはそのまま入院。僕たちはジャックをドクターに任せて帰宅した。
・・・・・
それから一ヶ月。なんだか、長い一ヶ月だったなあと思う。
小指を一本なくしたけれど、転移もなくとりあえず快癒し、切断の傷跡もふさがって普通に歩き、すっかり元気になったジャックと、一ヶ月前を思うと夢のようだねと妻と話しながら、昨日は家族だけでささやかなクリスマス・パーティをした。これが今年いちばん嬉しかったことだった。
ジャックに変化があるとすれば、この一ヶ月なにかと甘やかしすぎたために、以前よりもすっかり「甘ったれ」になってしまったことだ。何か欲しいものがあったりしたいことがあると「ひゃん」と泣く犬になってしまった。妻は「もうこれからは以前のように厳しくする」と言っているが、果たしてどうなることだろう。

サンマテオの新しい図書館

ローカルネタ。
「サンマテオの新しい図書館、いいよ」
知人に勧められた。サンマテオ市が、地元企業の寄付もたくさん集めたりして、去年オープンした新しい図書館「City of San Mateo Public Library」。
「とにかく建物も新しくて豪華だし、ソファもいいし、人が少なくて、ゆったりしていて、ゆっくり本を読んで過ごすのに最高だよ」
と。平日の昼間と土曜日にどんな感じなのか一度ずつ行ってみた。確かにきれいでゆったりしていて気持ちのいい空間。
サンマテオのダウンタウン(3rd st)からEl Camino Realを渡ってすぐ。入館チェックはなく誰でもフリーパスで入れる。三階には日本の本のコーナーもある(小説とか)。あの周辺でアポイントメントの合間の時間調整をするときなんかに、お試しあれ。